季節柄、波が多少良くなってきた
前日は一人で入ってガッタガタ波だったのだが
今日はどこから聞きつけたのか平日なのに割と人がいた。
ピークは一気に掘れるので重いツインボンザーがマッチする波で
先日の飯岡ほどでは無いけどクリーンなショルダーに当てながら多少走れた。
最後は消えちゃうけど。
さて、先日の復活サーフィンから紆余曲折を経て
ようやくサーフィンの調子が固まって来た。
指の怪我の原因になった”バカ漕ぎ”を改善して
パドルやテイクオフとは何ぞや?という事を考えながらサーフィンしている。
サーフィン始めてから今までを振り返ると
パドルが一番身につけるのが難しい技術だと思う。
日常での動作の再現が難しいし、
上手くいっているか否かの手ごたえが掴みにくいのだ。
手のひらが開いていようが閉じていようが進む時は進む。
進まない時はパドルが悪いのかもしれないが、板の浮力が足りないからかもしれない。
ある程度の板の長さや体力があれば
パドルの技術が悪くても普通にサーフィン出来てしまうのも事実。
しかし怪我で落ちたパドル力を短時間で回復させるには効率を重視したい。
で、色々試した挙句にこの方法に落ち着いた。
- 穏やかな海面でボードの角度が一番抵抗が無くなるよう上半身で調整する
- 片腕をゆっくり水に入れ、ボードの下を通す
- ストロークをS字にゆっくり行い(プル)最後に水をボード後方に押す(プッシュ)
- 漕いだ腕は必要最小限の力で前に戻してパドルを繰り返す
これは一回のストロークで掴む水の量を増やす訓練ではあるが
やり続けるとプッシュ動作で上腕三頭筋が使われ腕が太くなるので
水を掴む量が増えパドルが速くなるw
それはともかくとして
移動のパドリングで重要なのは効率良く進む事と疲れにくい事である。
時間当たりの速度はあまり重視しないので動作はゆっくりで良いし
ゆっくりの方が疲れない。
ただしゆっくりの動作でも水を掴む量と移動させる距離が長いほど
効率は上がるので、一回のパドルで移動出来る距離は増える。
パドルのありがちな間違えとしては手のみでパドルしようとする事。
手だけだと水を掴む量が少ないから、速くストロークしないと進まない。
速いストロークを続けると疲れて腕が上がるし、上半身が暴れやすい。
上半身が暴れるとその度にボードがロールして失速する。
失速するからスピードをキープしようとパドルを速く行うという悪循環になる。
またパドルの際に手を入れる位置がどうとか肘の位置がどうとかいうのは
人間の腕の長さや関節の曲がり具合は千差万別なのだから
各人が試して一番効率が良い位置を探せば良いだけの話である。
それを”ケリーが肘を上げているからそうした方が良い”などと
無理に合わせようとするから故障の原因になる。
テイクオフのパドリングに関しては波の変化に合わせての速度重視の為
移動時とは違う”I字”ストロークになるが、
ボード荷重のかけ方やテイクオフする場所などの要素がパドルと同じ位重要になるので
パドリングだけでテイクオフが上達するという物ではない。
ただし水をキャッチできる量が多い方が加重移動がしやすくなるし
テイクオフも速くなる。
パドルグローブを使えば一回のストロークで
どれだけ水をキャッチできるかのトレーニングにもなるのだ。
但し気を付けないとストロークが雑になるので注意されたし。
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あとはスーツがきつくなるとボードへの加重移動がスムーズに出来なくなるので
テイクオフもスムーズにいかなくなる。
調子良くサーフィンを続ける為には1~2シーズン毎の買い替えが必要になる。
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ここまで読んで
”俺は簡単にパドルが速くなりてーんだよあくしろよ”
と思われた方に朗報。
ここからが今回の記事の本番ですw
誰でも簡単にパドルが速くなる方法とは?
~オーバーラップパドルのやり方~
- 右腕を海面に入れストロークする
- ストロークが終わる前に左腕も入れる
- 両腕同時にストロークする
- 右腕を抜くが、左腕をすぐ抜かないようストロークを調整
- 左腕のストロークの途中で右腕も入れる
- 両腕同時にストロークする
- 以後繰り返し
イメージ的にはクロールとバタフライの中間のようなストロークになる。
こんなパドルのやり方を解説している所はほぼ無いと思うがw
何故このパドリングが通常より速くなるのかというと
からである。
従来の片手ずつのパドリングではボードはすぐに失速する。
それは片手で掴む水の量が少なかったり
交互に行うストロークの合間の時間で水の抵抗により失速するのだが
ストロークをオーバーラップさせればそれを防ぐことが出来る。
その為にはストローク時間を稼ぐ為に先ほどのS字の動きが必要になるし
普段絶対にやらないパドルなので事前の練習は必要になるが
(海に入らなくても陸での空パドルで練習可能)
ゲットにハマったりドルフィン地獄に陥りそうな状況で
絶大な効果を発揮するのだよw
あくまでも当社比で速くなるので
今乗ってるショートでロングより速くパドル出来る訳では無いので注意願いたいが
いつもなら何回ドルフィンしてもハマってたどり着けないピークに
当社比ですいすいと行けますからw
とくにノーズ幅が広くてサイズアップ時にハマりやすい
フィッシュやミッドレングスなどにお勧めのパドリングである。
また、ラウンドの後半で疲労してきたり、カレントに流された場面でも
これを使えた方が得であるし、事故防止にも繋がるだろう。
しかし常用すると水の抵抗が少ない為腕が痩せ
片腕のみのパドル力も落ちてテイクオフも遅くなるという諸刃の剣であるw
両腕を上げている時間が長いので普段よりも背中への負担は大きく
このパドルしながらの加重移動は難しいのでテイクオフには使えませんw
なので厳しい場所を潜り抜けた後は
すぐ通常のパドリングに戻す必要があるのだ...
慣れれば上手く切り替えられるけどね。
パドリングはピッチングやバッティングフォームと同じで正解は無いと思うが
そのうちAIが考案した理想的なパドリングの動きが発表されるかもしれないw